2006.07.15 Saturday
ナウカ倒産
ロシア文献の輸入販売で知られるナウカ社が破産申立してから一週間が過ぎる。思えばソ連邦が華々しかった頃、ロシア書を安く仕入れほとんど独占的に日本で販売していた。ソ連の崩壊は独占的な販売からは後退したものの新たにロシア語以外の洋書の販売に乗り出し一定のシェアを確率したように見えた。しかしバブル期のごたぶんにもれず無理な土地投機に走り大きな負債をかかえ後の経営を圧迫し続けた。
おりしもアマゾンに代表される外資の攻勢と安けりゃ何でもいいという文化のかけらもない大学や文科省の方針で洋書業界の苦境は日増しに深まったことは想像にかたくない。売り上げの減少、人材の流失、背信的とも思える私募債の発行、税金の滞納などなど加速度的に倒産への道を進んだ。 ここ数年危機説は何度も流れていた。よくもちこたえたとも思う。この中で役員の一人が自ら旅立った。中小企業の典型的なことではあるが哀れなことである。彼のご冥福を祈る。 |